「高齢者にこそ肉食のススメ」と銘打つのはちょっと極端かもしれませんが、ビタミンB1の豊富な豚肉などは肥満や生活習慣病などの予防にも有効であり、お勧めなのは間違いないでしょう。

 

ビタミンB1を摂っていると、ご飯やパンなどの糖質を効率よくエネルギーに変える働きもあります。

 

沖縄の食文化では豚肉料理抜きは考えられないわけで、「豚に始まり、豚に終わる」といわれる程に庶民の間に浸透しています。そして高齢者の生活習慣病が少なく、長寿県でもあります。

 

調理方法としては、茹でこぼして食べるのが理想的で、蒸す、網焼きにするというのも、余分な脂が取り除けるのでお勧となります。

 

ポイントは、豚のヒレ肉などは成分であるビタミンB1が汗や尿から排出されやすいという特性の対処で、ビタミンB1の吸収率を高めようとするなら、アリシン(イオウ化合物)を含むマネギやニラなどと一緒に摂るようにしてください。

 

また摂り過ぎにも注意しましょう。豚肉や牛肉に含まれる動物性脂肪は、中性脂肪、コレステロールを増やす飽和脂肪酸が多いのも確かです。脂肪が少なくて肥満防止なら鶏肉でしょう。特に胸肉には、筋肉の疲労物質である乳酸を中和してくれるカルシノンが含まれ、元気でいるのに役立ちます。

 

つまり肉も一種類だけに限定せず、いろいろな種類をバランスよく摂るということです。魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)も動脈硬化を防ぎ、老化を遅らせる働きがあるので、肉と交互に食べましょう。